2010/04/14

第4章 韓国の分譲集合住宅需要者の住宅選択と住宅性能に対する意識/4.2 K物件の需要者の住宅選択の意識と住宅性能表示制度の浸透の実態/4.2.3 需要者の住情報及び住宅性能に関する意識

(1)住宅購入(予定)の際に役立った情報媒体と不足な情報
需要者の役立った情報媒体、不足な情報を図4-4に示す。先ず、住宅を購入した際に役立った情報媒体は、「住宅展示場(57.1%)」が最も多く、「新聞(35.8%)」「インターネット(35.8%)」や「親戚や友人、知人(30.0%)」と続いている。需要者は、供給者、大衆媒体等に依存する傾向が多く見られており、近年、情報化の進展によりインターネット媒体の役割も目立っている。そのため、インターネット媒体を選択した需要者(n=30)を対象として検索内訳を再び尋ねたところ、「不動産分譲情報・価格情報のサイト(70.0%)」や「ニュース・記事(43.3%)」が上位を示し、「供給者(建設)サイト(33.3%)」「ポ-タルサイトの知識情報のQ&A(33.3%)」が続いた。しかし、ゼミ・講習会や住宅専門書籍による情報媒体(取得)は、あまり重視されていないことに見られる。

次に、不足な情報は、「建築費・見積もり(43.5%)」が最も多く、「健康に配慮した程度(40.0%)」となっており、最近、住宅をめぐる分譲価格と健康に関する需要者の関心が高く示されているといえる。ほとんどの項目で2割前後の低い回答があったが、その中で住宅の構造・工法、資材・部品等の住宅の物理的な情報のほかにも、地形・地域特性、建設及び供給者情報等が求められている。

図4-4 役立った情報媒体(左)と不足な情報(右)(N=85) 

(2)需要者の品質及び性能に関する意識
需要者の品質及び性能に関する意識を図4-5に示す。需要者は品質及び性能に関する高い関心を示したと考えられる。しかし、住宅品質及び性能の理解(非常に理解+やや理解:理解率:55.3%)、供給者側の説明(非常に満足+やや満足:満足率:45.2%)が十分とはいえないため、需要者と共に供給者の意識の改善余地があると考えられる。

図4-5 品質及び性能に関する意識(N=85)

0 件のコメント:

コメントを投稿